明石市立天文科学館星の友の会の天文探究サークルで花山天文台へ。
私は2回目の訪問ですが、前回はずいぶん前。
今年1年で岡山天文台、飛騨天文台、花山天文台とまわって、京大天文台コンプリート。
現在、民間企業の寄付で10年分の運営経費を賄っていて、それ以後も永く存続活用するために「花山宇宙文化財団」が設立されています。
本館へ
45cm屈折望遠鏡。反射鏡で光路を折り返して鏡筒長を短くした独特の構造をしています。
本館45センチ屈折望遠鏡の赤道儀の駆動機構は、現役では世界的にも珍しい重力式です。
錘が落下するエネルギーで駆動します。錘の上の四角い箱の上に見えるガバナー(遠心式調速機)で、錘の落下速度を一定に調整。
写真右下のあたりが何か怪しい感じになっていますが、もともとここに人が映っていたのを、Pixel 8 の「消しゴムマジック」で消したため。怪奇現象ではありません。
45センチ屈折望遠鏡の脚には、ブライアン・メイ氏のサインがあります。
反対側に喜多郎氏のサイン。
台長室にて。山本一清氏の執務机が残されています。
つづいて太陽館へ。建物全体が望遠鏡となっています。国立天文台のアインシュタイン塔も同じような原理ですが、アインシュタイン塔が縦方向なのに対して、花山天文台の太陽館は横方向です。
最初の写真はシーロスタットの鏡の一部。直径70cm。太陽像は最初にこの鏡に写り、何枚もの鏡を経て分光室に導かれます。ちなみに木辺鏡
同じく太陽館の第3鏡。
平面に見えますが実は凹面鏡。焦点距離20メートル(!)これも木辺鏡。太陽館の鏡はすべて木辺鏡。
映っているのは、案内いただいた柴田先生。
シーロスタットから何枚もの鏡で折り返した太陽像は、次の写真の白板上に映し出されます。白板中央のスリットを通して、壁の向こうの分光室へ。
太陽の分光したい部分がスリットの位置に来るように、白板の太陽像を見ながら調整します。
別館へ。ここにあるのはザルトリウス18cm屈折望遠鏡。
1910年、ハレー彗星の観測のために輸入された望遠鏡で、現在も太陽観測に用いられ、現役としては日本最古とのこと。
さいごに歴史館。スライディングルーフの建物で、子午儀が置かれています。現在は資料館として。