にっぽん丸 スターライトクルーズ(2日目)

駿河湾から早朝の富士山を眺める

紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)見えず

期待を集めていた紫金山・アトラス彗星、明け方の空に回っているころです。まだ低空ですが、海の上という視界抜群の場所なら見えるのではないかと期待していました。予定がかわり、南を除く三方を陸に囲まれた駿河湾内ではありますが。

朝早く、デッキに出て東の空を双眼鏡で探しました。伊豆半島の陸地が近いですが、その上は、雲。空が見えているところを探してみたものの見つからず。

南の方に「セレブリティ・ミレニアム」がいました。プサンを経由しながら日本をぐるっと一周するクルーズで、私たちより遅れて横浜を出港、次の寄港地である清水港に間もなく到着するところでした。

朝食

朝食は和食と洋食が選べます。和食は定食、洋食はビュッフェ形式です。ただ和食を選んでも洋食のビュッフェを利用してよいとのこと。

洋食にしました。カレーなどもあります。「にっぽん丸」のカレーは評判なのでぜひ食べてみたかった。具が多めで、評判通り美味しゅうございました。オムレツはその場で焼いてくれました。

駿河湾ぐるぐる

朝、船長からアナウンスがあり、青ヶ島近海は相変わらず波が高く、このまま一日駿河湾に留まるとのことでした。

船に乗るのが一番の目的で、青ヶ島はその口実に過ぎないといえばそうなのですが、目的地に行けないのは残念。結局「にっぽん丸」はひたすら湾内をぐるぐるぐるぐる回り続けていました。

駿河湾、昨日の記事にも書いたように「飛鳥Ⅱ」もよく来るようで、「飛鳥Ⅱ」のクルーズプランには、駿河湾そのものを目指すものもあります。

ショコリキサー

「にっぽん丸」の名物の一つ、ゴディバのショコリキサー。7階リドテラスにあります。なんと飲み放題。

妻も楽しみにしていたのですが、一杯でお腹いっぱいに。変なところで年齢を感じる結果に…

お昼

お昼はオーシャンダイニング「春日」へ。夕食はスイートルームとデラックスルーム優先ですが、朝食と昼食はどの客室でも利用可。

スイートルームは、単に部屋が豪華というだけでなく、乗船下船は一番先だったり、利用できる施設が違ったり、バトラーが付いたり、サービスのあらゆる面で優遇されているのですよね。客船だけでなく、たとえば飛行機のファーストクラスなんかもそうです。

イベント

クルーズ船では、客室に戻る間がない(というより戻るのがもったいない)くらい、いろんなイベントがあります。海の上で暇を持て余すのではという心配はありません。

今回の場合、「スターライトクルーズ」の名のように、夜の観望会と昼のプラネ上映がメインのイベントとなっていました。プラネタリウムは、ショーやコンサートが開かれる、2層吹き抜けの「ドルフィンホール」が使われました。ドームを展開するのに必要な天井の高さを考えるとここしかない感じですが、日中ずっと置いているために、昼間はこのホールが使えません。

それでも船内の他の場所で結構いろんなことをやっています。なににも参加せずのんびり過ごすのもありです。

たぶんいつもなら「ドルフィンホール」でやってたと思われるビンゴ大会に参加したりデッキで輪投げしたりしていました。

プラネタリウム投影

モバイルプラネタリウムを持ち込んでのプラネタリウム投影は、12回に分けての開催でした。投影時間約15分、一回の定員が25~30人。ステラナビゲータを使い、プロジェクターで投影する形式。内容は、その日の星空を中心に投影と解説でした。

星空トーク

プラネ投影が終わったドルフィンホールで、星空解説員によるトークイベント。あっという間にドームが片付いていて、また椅子が並べられて。

最初に、太田聴雨の有名な絵画「星をみる女性」の女性たちが望遠鏡で見ているのはどの星か、というテーマで。好きな絵ですが、望遠鏡は東京・上野の国立科学博物館にある20㎝屈折望遠鏡で、当時実際にこの望遠鏡で定期的に天体観望会を開いていたそうですが、本当に星を見ている様子を写生したのでは確かなかったと思います。とはいえ、どこを見ているのかを考えてみるのは確かに面白い。

続いて、世界の星空おすすめスポット。実際に世界一周して選んだスポットとのことで、まだまだ星がきれいなところは世界にたくさんあると思いました。

夕食

2日目の夕食は洋食でした。フレンチのフルコース。やっぱり写真のみの紹介で失礼。

航海中に一度、「にっぽん丸」特製のローストビーフが出てくるということで、たぶんこの回で出て来るかなと思ったら、メインの料理として出てきました。柔らかくておいしい。わさびを載せるととても良い感じです。

コンサート

クルーズ船のイベントというと、ホールで開催されるショーなんかは定番です。2日目は「にっぽん丸」のハウスバンドによるコンサートでした。

ちょっと年配の男性が好きそうな、演歌歌謡曲ではなく、少し昔の洋楽ポップミュージックがいろいろ。あんまり洋楽聴かないのですが、楽しめました。

観望会は悪天で…

観望会は2日目の夜に参加することにしました。一夜につき6回分けて開催されたうちの確か一番最後の回です。

一日目の夜は、自分たちで見たように、とりあえず晴れ間は除いたのですが、二日目は残念ながらずっと悪天。結局、シアタールーム「マーメイドシアター」でお話を聞く会となりました。

船内のネット環境

スマホが片時も手放せないという人は、船上でのネット環境は気になるところだと思います。陸地から遠く離れれば(結果として、本クルーズではそんなに沿岸から離れなかったのですが)、陸上にしか基地局がない(当たり前)モバイル端末は、そのままでは使えません。

「ふじ丸」日食クルーズから十数年が経ち、その間にクルーズ船でも洋上で使えるインターネットサービスは整備されてきたようで、「にっぽん丸」にもあるのですが、かなり高額…

…の、はずでしたが、なんと本クルーズでは、無料となりました。そんなに回線が太いわけではないので、動画視聴など難しいですが、WEBやSNS、メールやチャットサービスの利用程度は不都合がありませんでした。

おかげで仕事が追いかけてきましたが…(苦笑)

想像がつくように、衛星インターネットなのですが、スターリンクかと思ったらスカパーJSATでした。

この先のクルーズでも無料使い放題となるのかはわかりません。

なお、船内Wi-Fiでは、インターネット接続だけでなく、船内専用のWEBサイトがあり、船の現在位置や船内新聞の確認や、大浴場の込み具合というようなサービスを提供していました。

他船の状況を調べてみようとしたのですが、WEBの情報ではいまひとつわかりにくい(たとえばダイヤモンド・プリンセスは料金プランのプリンセス・プラスやプリンセス・プレミアで使い放題になるが、一番下のプリンセス・スタンダードはオプションなのか、その場合従量制なのか…なお、公式WEB以外は情報が古いのも多い)。ただ、スターリンクの登場で、状況はどんどん改善しているようです。星好きには不安要素のスターリンクですが、船好きにはうれしい存在で複雑な気分。