第74回正倉院展

この頃毎年行っている正倉院展。

目玉の一つは漆背金銀平脱八角鏡。銅鏡の背面に漆を塗り、金銀の薄い板で作った鳥や植物などの模様を配置し、漆で塗り込めた後、模様の部分だけ漆を剥いで仕上げた鏡です。一度盗まれ、その後戻ったものの、盗人は地金を手に入れることが目的だったらしく、破壊された状態でした。明治になり、失われた部分を補作して繋ぎ合わせ、元のすがたに。
見た目には一度バラバラに破壊されたとは思えない姿ですが、目録を見て絶句。鏡の面は、銀のかすがいで繋ぎ合わせた後が痛々しい。

他の宝物も後世に補作されたものが多いことに気がつきました。当時の職人の技術の素晴らしさに驚くと同時に、それと同じレベルで補作してみせる後世の職人・芸術家にも感嘆しました。

鹿さんこんにちは
お昼ご飯。とろろ昆布いり卵かけご飯
奈良のローソン(本物ですもちろん)
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